GMAT文法無料レッスン 名詞⑦ 名詞の特別用法

これまでは、「どのようなものが文中で名詞として扱われるのか」という点に焦点を当てて説明してきました。一般的な名詞だけではなく、代名詞、動名詞、to不定詞、名詞節もまた、「名詞」であるので、名詞が必要な場所(主語、補語、目的語のあるべき位置)にこれらが正しく置かれているかどうかを判断できるようになっていただくことが主な目的です。

全てお読みいただいた方には、大体のところはご理解いただけたと思います。

今回のレッスンでは、これまでの視点では説明しきれなかった、名詞の使い方について補足します(殆どが一般名詞に関するものです)。「名詞の特別用法」と題していますが、実際にはごくごく当たり前に使われているものばかりなので、恐らく殆どの人にとってお馴染みのものばかりでしょう。

1 同格

[名詞+名詞]で、補足的に説明を加えるものを、同格(名詞)と呼びます。通常は、コンマ[,]で区切りますが、ダッシュ[-]で区切る場合や、区切りらないこともあります。[名詞+名詞]、[代名詞+名詞]、[代名詞+that/whether節]の3パターンを知っておけばよいでしょう。

[Mozart], [one of the greatest composers], was born in 1756.

[Our teacher], [Kent Willams], compiled this dictionary.

Here comes [Mary], [an experienced nurse].

[We] -[John and I]- are planning to visit Hawaii.

I heard [the news] [that he passed the exam].

GMAT SCにおける同格の注意点は以下の三つです。

①名詞と同格名詞は互いに直前直後に配置されていること。

× [Mozart], [whose music gives me a lot of pleasrure], [one of the greatest composers], was born in 1756.

②名詞と同格名詞が意味のうえで一致していること。

× [Our teacher's], [Kent Willams], compiled this dictionary.

③名詞と同格名詞の数が合っていること。

× Last night he went to [three parties], [one held by a famous artist].

2 名詞の形容詞的用法(複合名詞)

[ consumer goods]のように、名詞で名詞を修飾することがよくあります。これを、名詞の形容詞的用法と言います。

[life story], [a New York guy], [this grammar text], [the cotton one], etc,

複数の名詞をつなげて作る「複合名詞」もこれとほぼ同じものと考えればよいでしょう。[assistant director], [college students]などが複合名詞の例です。「複合名詞」と言う場合には、[close-up]や[take-over]、[stand-by]といった、名詞を含まないものもありますので、それらを考慮すれば、常に「複合名詞」=「名詞の形容詞的用法」とはならないのですが、特に気にする必要はありません。とにかく、「名詞をいくつかくっつけて一つの名詞を作れる」ということだけ覚えておきましょう。

 この「名詞の形容詞的用法」を使って複合名詞を作ってある場合、ややこしいのは「冠詞」と「複数形」をどうするか、という点なのですが(慣用によるものが多いので覚えきれません)、幸いなことに、GMAT SCにおける注意点は私の知る限りたった一つです。

「長い複合名詞はダメ」

シンプルですね。

どれくらい長いとダメなのか明確に決まっていませんが、原則としては、

「冠詞込みで三語以内」

と覚えておきましょう。

× the county waste disposal site selection

意味を成している限り、いくらでも名詞を並べて一つの名詞を作れることは作れるのですが、このような表現はかなりアタマ悪そうです。

○ the county’s site selection for waste disposal

これがベストな表現とは言いませんが、長くなるようでしたら、このように前置詞などを挿入する必要があります。

3 所有格

「XのY」という内容を表現する時には、[X'sY]または[Y of X]と言いますが、このどちらがベターか、という選択肢が時折GMAT SCに出てきます。これも慣用が多いので全てを覚える必要はありませんが、基本だけ確認しておきましょう。

(1)原則

['s]をつけて所有格を作るのは、原則として「生物」に限られます。無生物の場合には、[of+名詞」となります。

生物:

[my husband's mother],[Jeff's camera],[the student's application]など

無生物:

△the building’s front → ○the front of the building

△the bicycle’s wheel →  ○the wheel of the bicycle

(2)例外

無生物でも、['s]を使う場合があります。①地名 ②天体、地域、施設 ③時間、距離、重量、価格 ④擬人化されたもの ⑤人間の活動に関連するもの ⑥慣用 です。⑥については無視して構いませんので、①-⑤の例をいくつか挙げておきます。

①地名:Japan’s natural resources, the United State’s attitude

②天体、地域、施設: the earth’s surface, the world’s population, the school’s curriculum, the company’s history

③時間、距離:today’s newspaper, a dollar’s worth, three miles’s distance

④擬人化されたもの:Nature’s law, Fortune’s smile

⑤人間の活動に関連するもの:the mind’s development, my life’s aim, his journey’s end

GMAT SCでは、基本的に、「人またはそれに準ずるもの(会社や団体、施設など)には['s]をつけても構わない」と覚えておきましょう。

4 名詞の副詞的用法

使う場面は限られますが(と言いつつかなり日常的によく使います)、時、距離、方法、程度などを表す場合に、名詞を副詞(動詞や形容詞を修飾)として使うことがあります。読んで意味が分からないということはまずないでしょうから、「名詞が副詞的に用いられている」ということが分かればOKです。例文を見て、見慣れておきましょう。

(1)時を表すもの

The letter arrived [last week].

The party lasted [four hours].

Please wait [a minute].

He came here [three times].

I stayed in the U.S. [some six months].

(2)距離や方向

I have to walk [a long way].

He lives [three blocks] from here.

Mike looked [this way and that].

(3)方法

Don’ do it [that way].

They cooked Japanese style.

(4)程度

She is [ten years] old.

Kent is [two inches] taller than Jeff.

They look [a great deal] alike.

(5)様相、付帯状況

I traveled [first-class].

We should discuss the issue [heart to heart].

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これで「名詞」に関するレッスンは終了です。

次回はこれまでのまとめ、次々回からは「動詞」に入る予定です。

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