GMAT文法無料レッスン 名詞④ 動名詞

さて、まだまだ続く「名詞」ですが、今回は、「動名詞」について説明します。動名詞は動詞を変形させたものなので、動詞の性質を持っています。つまり、「動詞の機能を維持しつつ、文中では名詞として扱われる品詞」だと考えましょう。

1 動名詞

動詞を[doing]の形にして名詞化したものを言います。名詞ではありますが、動詞の機能を保持しているため、次のような性質があります。

1-1 動名詞の動詞的性質

(1)目的語や補語を取る。

 I remember seeing him once. 

 Not working hard is same as being idle.

 (2)完了形、受動態がある

 I am ashamed of having been late for the party.

 (3)副詞(句)で修飾される

 I was tired from walking so fast.

Would you mind speaking slowly?

1-2 動名詞の名詞的性質

(1)文中で、主語、補語、目的語になる。

主語:Eating too much is not good for your health.

補語:My hobby is collecting rare books.

目的語:He insisted on visiting his friend.

(2)複数形、所有格がある。

Your doings do not agree with your sayings.

I don’t read for reading’s sake.

(3)形容詞でも修飾できる。

Early rising is good for you.

1-3 動名詞の数

動名詞は本来、抽象名詞ですので、不可算名詞とみなします。(2)のケースはGMAT SCではまず出てこないので、原則として、動詞は単数形、代名詞で受ける時は[it]で受けると覚えておきましょう。

Her cheering me up was really helpful and I feel that, without it, I could not have finished the assignment.

1-4 動名詞の時制

動名詞には単純形(doing)と完了形(having done)があります。文脈によっては時制を考慮しなければならない場合があります。この点もGMAT SCでは殆ど問題になりません。一応知っておく程度でいいでしょう。

(1)単純形の動名詞:特に時制について気にする必要はありません。通常の名詞と同じだと考えればOKです。

I’m looking forward to seeing you again.

He is neither interested in reading books nor listening to music.

I remember working with them.

(2)完了形の動名詞:動名詞部分が、述語動詞よりも以前に起こったことを伝える必要がある時には、完了形の動名詞を使います。

I’m sorry for your not having come to my house.

= I’m sorry that you did not come to my house.

In those days, I really appreciated his having offered me the job.

= In those days, I really appreciated that he had offered me the job.

1-5 受動態の動名詞

動名詞には、受動態もあります。単純形では[being +過去分詞]、完了形では[having been +過去分詞」となります。

I am afraid of being misunderstood.

I was afraid of having been misunderstood.

いずれもGMAT SCでは"awkward"とされることが多い表現。文法的にはアリですから、これらは誤りではありません。

1-6 GMAT SCにおける動名詞の出題例

動名詞について説明してきましたが、実際の出題例では、「名詞を使うべきか、動名詞を使うべきか」という点に関するものが殆どです。

動名詞は「~すること」と訳して考えましょう。動作のニュアンスを含む名詞が必要な場合には動名詞、それ以外では、通常の名詞を使います。

 (a)It was effective in destroying the existing model.

 「既存モデルを破壊することにおいて効果的であった」

 通常の名詞のように、動名詞にtheやofを付ける表現が時折SCに出てきます。

 (b)It was effective in the destroying of the existing model.

 こういった表現は好ましくありません。動名詞は動詞の性質をそのまま保持しているのですから、[the]や[of]はいらない筈です。[doing]型の品詞を完全な名詞として扱うのであれば、普通名詞を使う方がベターです。

 (c)It was effective in the destruction of the existing model.

「既存モデルの破壊において効果的であった」

 それでは、(a)と(c)のどちらがベターかと言えば、一概には言えません。前後の文脈から、「~すること」というニュアンスがあるべきかそうでないかを判断する必要があります。

 一般的に言えば、「通常の名詞があるならそれを使う」が原則だとお考え下さい。[名詞>動名詞]です。

 1-7 現在分詞と動名詞の違い

これは分かっていない人が多いので要確認です。同じ[-ing]の形をしていますが、全くの別モノ。

現在分詞は「形容詞または動詞の一種」、動名詞は「名詞の一種」だと考えればよいでしょう。ちなみに「分詞」の「分」は、「動詞と形容詞の性質を分かち持つ」ところから名付けられたそうです。

現在分詞の動詞的用法:be動詞とつなげて、進行形動詞を形成します。

He is sleeping.

現在分詞の形容詞的用法: [-ing+名詞]または[名詞+-ing]の形で、名詞を修飾します。

I was sitting in front of the burning fire.

I was sitting in front of the fire burning brightly.

The man driving the car was drunk.

I saw the man walking down the street.

これでお分かりでしょう。現在分詞は主に形容詞的に使うものであって、名詞にはなれません。

では確認です。

a) the dog walking

b) walking the dog

どちらのwalkingが現在分詞で、どちらが動名詞でしょうか。答えは↓

a) 現在分詞。「歩いている犬」

b) 動名詞。「犬を散歩させること」

さて。

現在分詞と動名詞の見分けで面倒くさいと言いますが皆さんが混乱しがちなのが、[being]です。

分詞構文や分詞の形容詞的用法で使われる[being]はほぼ常に省略されます。と言いますか、GMAT SCでは省略しなければなりません。

Being persuaded by his friends, John decided not to leave the school.

○ Persuaded by his friends, John decided not to leave the school.

△The new process being introduced by the plant is well-planned.

○ The new process introduced by the plant is well-planned.

しかし、動名詞の[being]は名詞なので省略できません。1-5で使った例で説明すると…..

I am afraid of being misunderstood. 「私は誤解されることを恐れている」

ここでは、「誤解される」という受動態の意味を表すために、動名詞[being]と過去分詞[misunderstood]を組み合わせて、「受動態の動名詞」を作ったわけです。前置詞[of]の後は、必ず名詞を置かなければなりませんから、

I am afraid of misunderstood.

とは絶対に言えないわけです。では、

I am afraid of misunderstanding.

ならどうか、と言いますと、文法的にはOKです。[misunderstanding]は動名詞つまり名詞ですから。しかしこれでは「誤解することを恐れる」となり、意味が逆になってしまいます。

ということで、この[being]は決して省略できないのです。

こうして考えるとごく単純な話ですけどね。実際、何も考えずに「beingは×」と機械的に覚えてしまっている方が多いようです。

動名詞[being]を使った表現はawkwardになりがちなので、正解になり難いのは確かですが、それでも正解になるケースはあります。実際の出題例については過去問演習を通して見てゆけばいいですので、とりあえず今の段階では、「現在分詞と動名詞は違う」ということは覚えておきましょう。

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動名詞については以上です。次回のテーマは、「To不定詞」。

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2 Comments

  1. ようやくここまで読めました。。。
    1-5などで出てきている「いずれもGMAT SCでは”awkward”とされることが多い表現。文法的にはアリですから、これらは誤りではありません。」このawkwardというのは「相対的に良くない」ということでしょうか?

  2. “awkward”はここでは「ぎこちない」という意味です。文法や語法が間違っていてもawkwardになるんですが、とりあずは「何となく不自然」くらいに考えておけばよいです。

    あまり日本語が上手でない外国の方が話したり書いたりする日本語に接する時に、「意味は分かるけど表現がなんか変ね」と感じることがあるでしょう?そんな感じです。

    awkwardかどうかは、常に英語と接していないと判断するのが難しい(感覚的なものも多いですから)ケースも多々あるので、今の段階では全く気にする必要はありません。

    GMAT SC問題では、割と決まった「awkwardな表現」というものがありますので、とりあえず過去問に出てくる典型的なものだけ覚えておけばOKです。

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